ブログで記事を書くときは、ペルソナ設定が重要と聞くけど、正直ピンとこないんですよね。
ペルソナ設定って聞くと、面倒くさくて難しそうだし、そもそもブログにペルソナって必要なのかな?ってイメージがあると思います。
ですがブログでもペルソナ設定は必要で、しかも実は超簡単にできるんです。
ペルソナをみんな難しく考えすぎです。理由は後ほど説明します。
この記事ではそんな「ペルソナ設定」について解説します。
- ペルソナとは?
- ペルソナの設定方法
- ブログ記事におけるペルソナの必要性
そもそもペルソナとは?
そもそも「ペルソナ」とは、マーケティングにおいて活用される概念で、商品やサービスの対象となる人物像のことを指します。
ユーザー中心設計やマーケティングにおいて、サイト、ブランド、製品を使用する典型的なユーザーを表すために作成された仮想的な人物像のことである。
Wikipedia
似たような意味の言葉として、「ターゲット」という言葉がありますが、ターゲットが広義なのに対して、ペルソナはより対象を掘り下げた具体的な人物像になります。
具体をみてください。
- 「ターゲット」の例
東京都内に住む20代・30代の働く女性
- 「ペルソナ」の例
東京都内に住む年収400万円台アラサーで彼氏ありの丸の内OL。趣味はファッション・ヨガ・ネイルで週末になると自分磨きに惜しみなくお金を投資。自炊はほぼぜずに毎日外食で済ますグルメで、ワインが大好物。
違い、わかりますよね?
ターゲットが対象となる「集団」を想定しているのに対し、ペルソナはより狭く深掘りをして、サービスを利用してくれそうな「ある一人」を想定するイメージです。
商品やサービスを訴求する上で、誰か一人を対象とすることはとても重要なことです。
ペルソナを設定するメリット
「ターゲットをより細かく絞り込んだ人物像」であるペルソナですが、設定することによる具体的なメリットは何なのか。
そしてなぜターゲットではなくペルソナ設定なのか。
その理由は以下になります。
- 精度の高いニーズを満たせる
- 商品の対象となる人物像を共有できる
- 時間の節約になる
順番に説明しますね。
精度の高いニーズを満たせる
ペルソナの方が、ターゲットよりも細かい設定をするのでコアなユーザーに刺さります。
これはつまり、「ああ、この商品は自分の悩みを解決してくれる」と、共感してもらいやすくなることを意味します。
逆にペルソナが曖昧だと、一般的なユーザーを想定した平均的な訴求になりがちで、この場合、どのユーザーにとっても微妙にニーズに合わない、中途半端なものになってしまいます。
商品を使いたいと考える人にとって、「これは自分のような人間のための商品だ」と思わせるのが大事なんです。
よく言われる「誰か一人に向かって」というのにそういうこと。100人がなんとなく当てはまるより、誰か一人に深く刺さる訴求の方が、面白いしオリジナリティが出せます。
対象となる人物像を共有できる
ペルソナを設定することで人物像を共有し、ゴールに向かって共通認識を持ちやすくなるのも事実。
例えば新商品を開発するプロジェクトなど、複数の人間が関わる場合、ペルソナをしっかり設定することで認識のズレを防ぐことができ、プロジェクトを効率よく進めることに寄与します。
わかりやすく具体例で紹介します。
- ペルソナが曖昧な場合
- 独身なのか主婦なのか不明
- ダイエットにお金を投資できるかどうか不明
- 元々太りやすい体質なのか不明
ペルソナまで到達しておらず、ターゲットレベル。これではオリジナリティのある商品開発は難しい。
- ペルソナが明確な場合
- 主婦であることが明確
- 元々は痩せていてカロリー消費ができていない可能性
- ダイエットに投資する資金には余裕がありそう
- 子育てで時間はあまりなさそう
ペルソナから、少し高価でも短時間で手軽に使えたり摂取できる商品が良さそうなのが推定できます。
ちょっと極端な事例でしたが、要するにペルソナが明確だと商品の価格帯や種類、必要成分など様々な角度から考察をすることができるということです。
このように、ターゲットレベルではなくペルソナレベルまで落とし込むことにより、特定の人物に刺さる商品を開発・企画段階からイメージすることができます。
時間の節約になる
ペルソナを事前にしっかり設定することで、単純に時間の節約につながります。
例えば新商品を開発するプロジェクトなどの複数の人間が関わる場合、ペルソナをしっかり設定することで認識のズレを防ぐことができ、プロジェクトを効率よく進めることに寄与します。
ペルソナが共有できておらず、各人の思いがバラバラになるというのは本当にビジネスシーンでもよく見られますよ。
ペルソナの具体的な設定方法とは?
ペルソナの具体的な設定方法としては定量的なデータから「ある人物像を作り上げる」という形が一般的です。
具体的な要素は以下のようなものが挙げられます。
- 売りたい商品のユーザーアンケートや口コミ
- 開発担当者の声
- SNSでの反応
- 効能・効果を裏付ける資料
上記のような項目からデータを集めることができたら、それらを整理してより中央値となるようなペルソナの人物像を考えていきます。
考える時は、あらかじめ以下のような項目を設定しておき、当てはめていくとやりやすくなります。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 身長・体重
- 住所
- 職業
- 年収
- 通勤時間
- 家族構成
- 趣味
- 好きな食べ物
- 好きなお酒
- 喫煙か非喫煙か
- 交友関係
- 未婚か既婚か
- 1日のスケジュール
- ネットを利用する時間帯
- 好きなWEBサイト
- よく使うSNS
- 好きなTV番組や映画
- 定期購読している雑誌
- 契約しているサブスク
- 好きなブランド
- 今抱えている悩みや不安
- 将来の夢
上記のような項目を細かく設定していけばいくほど、自然とたった一人の人物像にどんどん近づいていきます。
ペルソナ設定できたら、その人物がどんな商品・サービスなら使いたいと思うかを考えていくというわけです。
ペルソナ設定をしっかりと行うことでその人物になりきり、どんな商品なら買いたくなるかをイメージしていきます。
ブログにペルソナは必要ない?
これまでの説明で、売れる商品を考える上でペルソナの設定手法は理解できたと思いますが、ブログ運営においてペルソナ設定が必要なのか?という点について考えてみます。
実際ブログに「ペルソナ設定は必要ない」という意見もありますが、これは半分正解で半分間違い。
半分正解というのは、ブログにおいてペルソナを設定することで生じるデメリットもあるからです。
- ペルソナにより対象が限定され上位表示が難しくなる
- アフィリエイトしたい商品選択が限定される
- ペルソナが外れると全く流入のないブログに
ペルソナにより対象が限定され上位表示が難しくなる
基本的にペルソナを設定するということは、誰か一人を対象とするイメージなので、特に広く検索されるキーワードにおいては検索意図の網羅性を満たせなくなる可能性が高くなります。
たとえば、ブログで良く見られるまとめ記事の場合、ペルソナを設定することによりマニアックな商品追求になってしまっては、一部のユーザーにしか刺さらない記事になります。
【京都グルメ おすすめ】で検索する人に対して、京都のラーメン好き女子大生への記事は検索意図を部分的にしか満たせないですよね。。
よって結果的に言えば、検索ボリュームがある程度多いキーワードを狙いたいならば、ブログにおいてペルソナ設定は不要になります。
アフィリエイトしたい商品選択が限定される
アフィリエイトブロガーにとって収益の主となるのは、やはりアフィリエイト商品です。
ペルソナのニーズを満たしてくれるアフィリエイト案件が運良くあれば良いですが、細かい設定にすればするほどアフィリエイト商品との乖離がどうしても生まれます。
一般的に、売りたいアフリィエイト商品から逆引きで販売対象を決めるので、アフィリエイトの場合、紹介したような世間の一般的な統計から基づくペルソナ設定はどうして難しくなりがちです。
アフリィエイトはあくまで広告なので、クライアントの商品をどうやって売るか、になります。何が売れそうか、かから考えるペルソナとはちょっと相性が悪いですね。
ペルソナが外れると全く流入のないブログに
ペルソナを設定する場合、架空の誰かを想定し、その人に向けた「特化ブログ」を目指す場合が多いです。
特化ブログは当たればデカいですが、外れた場合(そもそもそんなに市場規模が大きくなかった場合)、いくら特定の人に評価される記事だとしても、流入がほとんど発生しないことになります。
ペルソナ設定をするということは、それだけ対象を狭めるということ。つまり取り扱うジャンルの検索ニーズがなければ、いくらペルソナがハマっても一定数の読者を確保するのが困難になります。
特化ブログは当たると稼げるけど、ブログのジャンル選定とペルソナ設定にはかなり慎重になる必要があります。
ブログにもやっぱりペルソナは必要
ここまで見ると、ブログにペルソナ設定するのは逆効果、という見方もできそうですがそうではありません。
以上を踏まえた上で私が言いたいのは、「やっぱりブログにはペルソナが必要」ということです。
理由は、自分のブログ流入してきた読者に対して、ペルソナ設定がしっかりしているブログの記事は、そうでない記事に比べて問題解決の意識が高く役に立つ記事になりやすいからです。
よってペルソナ設定をすることは、現在Googleがブログのドメインパワーや価値を決める基準として最重要視する「 専門性・権威性・信頼性(E-A-T)」を満たし、ブログの長期的評価を得るために必要な作業と言えます。
- E-A-Tを満たすにはペルソナが効果的
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
長期的にブログに人を呼び込みたいなら、専門性や権威性は重要。その分野でナンバーワンに詳しいブログを目指そう。
ペルソナ設定は超簡単でOK
ブログにおけるペルソナの設定の必要性はわかったけど、「そもそも設定が大変で自分には無理そう」って感じたアナタ、その気持ちわかります。
たしかに細かくシチュエーションを決めれば決めるほどより具体的なペルソナにはなりますが、私達個人ブロガーにはそこまでのリサーチはちょっとしんどいのもまた事実。
企業のマーケティング部門ならいざ知らず、個人レベルであれだけの細かい設定を定量的なデータに基づいて決めるのは、実は無理があるんです。
ではどうすればよいのか?
実は私たちのようなアフィリエイトブロガーレベルならいとも簡単にできるペルソナ設定があります。
それは「ペルソナを過去の自分に設定する」ということです。
ビジネスにおいて、過去に自分が欲しいと思ったもの、必要と感じたものを提供するのは基本中の基本。
たとえば、
- 何度やっても失敗していたダイエットがついに成功した方法
- 人前で話すのがとても苦手だったのに、今ではプレゼンもすらすら出来る様になった方法
- 長年悩んでいた薄毛を劇的改善した方法
じゃあ、これらを克服した「過去の自分」ってどんなだった?というのは、自分の体験なので詳細項目も事実に基づいて簡単に設定できますし、何より高い精度を持った人物像を作成できます。
そしてまさにペルソナ人物像である書き手本人が経験した失敗や苦労、不安などを、その商品によって克服したという事実は、読み手にとっても一番共感しやすく、信頼できる記事になります。
それに、過去に自分が欲しくて仕方なかったものなら、自信を持って商品をPR出来ると思いませんか?
結論:個人ブロガーがペルソナを設定する場合、過去の自分でOK。もしくは兄弟や家族などのより身近な人にするのもおすすめです。
ペルソナ設定が刺さる記事を産む
以上、ペルソナの設定方法とブログおけるペルソナの必要性について解説しました。
ペルソナ設定はとても重要ですが、せっかく設定しても机上論になってしまっては全く意味がありません。
だからこそ、ブログにおいては自分や自分の身の回りの人など、よりリアルな人をモデルケースと捉えるようにしてください。
最後にまとめです。
- ターゲットをより深掘りしたペルソナは、商品やサービス販売において必須
- 企業マーケターなどは定量的なデータから綿密なペルソナが必要
- ペルソナがしっかりしている記事は読者ニーズを満たしやすい
- 個人ブロガーなら、ペルソナは過去の自分や身近な人でOK
今回は以上です。
一度過去の自分を振り返って、ペルソナ設定をしっかりやってみてくださいね。
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